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生検結果の解釈について

医療コラム

生検はなぜ行うのか

生検=組織検査とは、そもそもどういう際に行うか。

胃カメラや大腸カメラの際になにか病変に遭遇した時に、正体をはっきりさせるために行います。

炎症の評価などを行うときに施行することもありますが、基本的に治療が必要な腫瘍性病変療の必要のない非腫瘍性病変か

つまり治療すべきかどうかの判断をするために行うものになります。

 

大腸の腫瘍の場合基本的に治療すべきものが多いので、組織検査をすることはあまりなく、そのまま内視鏡治療を行うことが多いです。

大腸ポリープの当日日帰り手術が行われるのもそのためです。生検結果をまってポリープ切除のため2回目の検査というのも現実的には厳しいところもあるでしょう。

潰瘍を作っている進行癌を疑う際、特殊な腸結核やリンパ腫など、見た目でわからないことも多いため、生検を行って確定診断を行うことがあります。

 

基本的に生検をやることが多いのは胃の病変かと思います。または十二指腸の球部の病変です。

なぜかというと、早期の胃がんは非常に見ためで診断が難しいことが多いからです、こんな小さな傷みたいのが早期胃がんなのとか、ちょっと赤いだけなのに・白いだけなのに胃がんなのと、そういったことをよく経験します。拡大内視鏡も診断には貢献しますが、組織レベルの診断に頭は上がらないかと思います。

一方、十二指腸のはいってすぐの球部というところの病変も良性か腫瘍か見た目では判断が難しいことが多いためです。

 

生検結果の評価について

まず認識しとくべきことは生検の検体とは、腫瘍全体の一部、氷山の一角の材料を使って病理の先生に診断してもらうということです。

そして、その結果に応じてGroupという分類で5段階評価されます。1-5で判定結果が返ってきます。

 

ここで日本胃癌学会発行の胃がん治療ガイドラインを見てみましょう。

こちらにGroup分類の取り扱いという項目があります。

X:生検組織診断ができない不適材料

1:正常組織および非腫瘍性病変

2:腫瘍(腺腫または癌)か非腫瘍性か判断の困難な病変

3:腺腫

4:腫瘍と判定される病変のうち,癌が疑われる病変

5:

上記記載があります。

 

こちらのガイドラインに方針についても書かれています。

まとめますと、5は迷うことなく治療ですが、3-4も内視鏡所見を見て治療を検討すべきと書いています。

以前いた施設のデータで、生検でGroup3でも治療後の最終診断が癌だった症例は半数程度でした。つまり生検でGroup3=最終診断が腺腫とは必ずしも成り立たないということです。ちなみに腺腫とは前癌病変で、いずれ癌に進展するとは言われているものです。

これは生検の組織があくまで氷山の一角しか見れていないことに起因します。

こういった経験からGroup3以上がでたら基本的に治療を僕個人としてはおすすめしています。

 

Group3-5の場合は比較的わかりやすいのですが、実は悩ましいかつ問題なのはGroup2が出た場合です。

専門外の先生でたまにGroup2だから大丈夫、1年後だなとなったケースをみたことがあります。

実はこれは結構危険です。

ここでよーく記載を見てください。

Group2=腫瘍(腺腫または癌)か非腫瘍性か判断の困難な病変

このように書かれています。つまり、腫瘍か非腫瘍かこの検体では判断がつきませんということです。

ガイドラインではGroup2の方針について記載があります。

(1)組織量が少なく判断が困難な症例では、臨床的な再検査を行い診断の確定を試みる。

(2)びらんや炎症性変化が強く判断が困難な症例では、臨床的に消炎後再生検を行うか十分な経過観察を行う

(3)病組織の挫滅や障害が強く判断が困難な症例では、臨床的な再検査を行い確定診断が必要である。

 

要はうまく採取十分にできていなかったり病変の炎症が強かったりすると再生検が経過観察を注意してしましょうということです。

実はここが内視鏡医の判断力の見せどころです。

なぜなら、組織採取は所詮氷山の一角であるので永遠にGroup2しか出続けない可能性があるからです。そうこうしているうちに内視鏡治療の期を逃してしまう可能性があります。

 

個人的な見解としてGroup2であった際の対応

拡大内視鏡など精密検査を追加します。

①腫瘍を強く疑う→患者様と相談したうえで治療を検討する

②判定が難しい→患者様とよく相談して治療するか経過観察するか決める

上記方針かなと思います

現実としては②のパターンも結構あるのが悩みどころで難しいところだとは思っています。。。

食道胃接合部の発赤(食道炎かBarret腺癌かわかりづらい!!)でGroup2が出て迷うっていうのはあるあるかなと思ってたりします。。。。

 

当院は完全に眠った状態の検査、胃カメラと大腸カメラの同日検査を行っていますため、1年ごと1日だけ予定を開けていただき、みなさまの胃がん・大腸がん早期発見に貢献できたらと思っています。

↓当院の内視鏡について

https://www.rin-cli.jp/endoscopy/

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